グラフィックデザインとWebデザインがひとつになるのが私としての理想。
近年、Webデザインをする方が増えていますが、グラフィックデザインを手がけてきた方と、デザインをする際の思考が違っているように思うときがあります。
もしかすると、コンピュータでデザインすることから入った人との違いであるのかも知れませんが、とりあえずクライアントの要求に応えるコンセプトをもってデザインしていることに間違いはないのですが、実作業のところで取り組みが違っているように思うのです。
紙媒体を扱ってきたデザイナーで、紙の版下を作り、紙でレイアウトをデザインし、写植を発注し、トレーシングペーパーをかぶせて、色指定や抜きの指定をしたりした方がWebのコンテンツデザインをすると、紙に出力したときのことまで考えたデザインになっている場合があります。
やはり平面構成の基本を押さえているので、どのようにすべきか考えているんでしょうね。
しかも、レイアウトだけでなく、配色や文字の大きさなども考えているなぁというものを見受けます。
しかし、紙媒体のデザインの経験がない方がデザインすると、どうしても冗長ぎみになったり、色がディスプレイ上では美しいのですが、出力するとコントラストが弱く、文字が読みにくくなったり、あるいはFlashを多用し、印刷もできない、ユーザビリティも実は良くなかったりするものあります。
まぁ、一概にそうだと決めつける気はないんですが、どちらが、どのようなデザインをしたかということより、色々なケースを想定してデザインすべきだと思います。
ディスプレイ上で観て美しく、出力しても観やすく美しいというのが、私の理想のWebコンテンツのデザインです。
そのように考えると、紙媒体を取り扱うグラフィックデザイナーとWebの操作性を配慮できるデザイナー、システム構築するエンジニアが密接にコミュニケーションをとり、それぞれの立場からの意見を屈託なく交わし、それぞれの意見を尊重しながら、顧客が望むWebコンテンツを開発していく関係作りが非常に大事だと思います。
そして、もっとも大事なのは、誰に情報を訴求するのか?その訴求対象者が健常者なのか?年齢は?性別は?ライフスタイルは?所得は?そんなディスカッションをはじめに行い、最適な情報の提供方法を考え、どんなメッセージを出すのか?企業なり商品なり、サービスのブランドイメージをどうするのか?といったコンセプトを作り上げること。
そこで、プロモーション手段として観たときのWebコンテンツがどのようなポジショニングになるのか?テレビCMや雑誌広告、車内吊り広告との連動など、Web環境だけでなく、さまざまなプロモーション方法と組み合わせ、相乗効果が生まれるようにすることが、一番なでしょうね。
ディスプレイ上でのひとつの見易さの定義
さて、日経システムズの2008年1月号の特集「開発現場で役立つデザインの鉄則」において、富士通デザインの資料を基をまとめた「GUIの使いやすさを高める8つの基本要件」では、次のように言っています。
これは、Webデザインというより、ソフトウェアやシステムのユーザーインターフェースの話になりますが、こうしたことは、ディスプレイ上での使いやすさ、見易さということのひとつの基準として考えてよいかと思います。
後半に、ユーザビリティを計測するソフトウェアも紹介していますので、ぜひ富士通のサイトにアクセスしてみてください。
※「良い画面デザインを作るために注意すべき基本要件」
使いやすさだけでなく、感性的な美しさも備えたデザインにするために、基本となる原則を理解して実践する。8つの項目のうち1-6までは、は移植やレイアウトなど見た目のデザインに直接関係する。
1.一貫性
- 意味の同じ表示要素は同じ形や色彩で表示する
- 同一のものを示すときは、同じ用語を使う
- 同一または並列的な作業は同じ手順で達成できるようにする
- 同時に必要となる情報は同時に見えるようにする
- 複雑な手順の操作は、使い慣れたユーザのための近道(ショートカットなど)を用意する
- 画面全体の表示密度と、表示位置によるグルーピングを適正化する
- 色彩は、全体のバランスを優先させる
- 使用頻度や重要度が高い表示要素は、発見、知覚しやすいように強調して表現し、低い要素は目立たないようにする
- グループ化された表示要素は、視覚的に識別できるようにする
- 個々の表示要素を人間の視覚特性から視認しやすいように、輝度、コントラスト、色彩、形状、大きさなどを適正化する
- 人間の操作ミスを許容する(簡単でわかりやすい対処方法を提供する)
- 逆操作(Undoなどのやり直し)を許す設計にする
8.安心感と満足感
- 一連の操作の最後まで見通せ、手順のどこにいるかを把握しやすくする
- ユーザーの操作に対し、適切なフィードバック(レスポンスなど)を与える
富士通では、アクセシビリティ・アシスタンスと題して、使いやすいコンピュータソフトウェアやWebコンテンツを開発できるよう、各種診断を行うためのソフトウェアを無料でダウンロードできるようにしています。
ほんと、こうしたものを提供してもらえるのはうれしい限りです。
富士通アクセシビリティ・アシスタンス
http://jp.fujitsu.com/about/design/ud/assistance/
ここから下記のソフトウェアがダウンロードできます。
- ウェブサイト アクセシビリティ診断ソフトウェア「WebInspector」
- 視認性、可読性判定ソフトウェア「ColorSelector」
- 視認性、識別性シミュレーションソフトウェア「ColorDoctor」
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